平成20年4月8日火曜日

カラマーゾフの兄弟(その2)

「すべての人間が苦しまなければならないのは、苦痛を持って永久の調和をあがなうためだとしても・・・」
こんなのってドストエフスキーらしい言葉だと思う。とにかく苦しむのが好きなのか。苦痛哲学と表現する人もいるね。

アリョーシャの師であるゾシマ長老の語る言葉の背後には、もちろんドストエフスキーがいるわけだけれど生きているキリストといった趣がある。深い。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」と同じ話が出てくる。ただしお釈迦様ではなくて、神様なんだけれど。

イエスが行った最初の奇跡はカナの婚礼だ。人間の悲しみではなく、喜びに向かっての奇跡ということに意味があると思う。

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