平成20年3月2日日曜日

ヒトラーの戦争


「シンドラーのリスト」を観た。
重すぎるくらいに重い。監督のスピルバーグがロシア系ユダヤ人であるということ。血縁者にジェノサイドの犠牲者がいるということ。監督としての報酬を受け取らなかったということは、彼にとって他人事ではなかったということだ。
これを渾身の作というのだろう。宮沢元首相の言った言葉がとても記憶に残っている。
「ドイツのように賢い国が二度も戦争をしたんですよ。」
ヒトラーは選挙によってあの地位についた。暴力によってではない。
国民がヒトラーを支持したんだ。勿論、そんなことをするとは思わなかった、という言い方もあるだろう。そういう事実もあるに違いない。
でもこんなのもある。
アウシュビッツだったかダッハウだったかだ。ドイツが破れ、絶滅収容所からかろうじて助け出された人たちがいた。その人達に向かって、周囲に住むドイツ人達が言う。
「申し訳ありません。私たちは何も知らなかったんです。」
ユダヤ人たちが低く答える。
「貴方たちは知っていた。何もかも知っていた。ナニモカモ・・・」

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